これからの農業の切り札になるのか?!【農業の6次産業化って何?】

croquis aquarellé: café à Faro - Portugal
by guymoll

ときどきニュースでも出てくるキーワード「農業の6次産業化」。何となく農業の新しいカタチというイメージはあるが、パッと聞いただけでは想像しにくい。今回は、この6次産業化について紹介したい。
Farm Life
Farm Life / h.koppdelaney

6次産業=第1次産業+第2次産業+第3次産業

6時産業化とは、農家が本来の第1次産業だけでなく、他の第2次・第3次産業を取り込むことから、第1次産業の1と第2次産業の2、第3次産業の3を足し算すると「6」になることをもじった造語だ。(参考:wikipedia)

目的は“農業の活性化”

農畜産物、水産物の生産(第一次産業)だけでなく、食品加工(第二次産業)、流通、販売(第三次産業)に農業者が主体的かつ総合的に関わることによって、加工賃や流通マージンなどの今まで第二次・第三次産業の事業者が得ていた付加価値を、農業者自身が得ることによって農業を活性化させようというビジネスモデルなのだ。
例えば、農産物の加工をして販売したり、農家がレストランなどだ。

農産物の加工・販売(岡山県6次産業化グループ協議会)
http://www.okayama-6jisangyo.jp/

農家レストラン(大分県九重町の農家レストラン べべんこ)
http://www.eaglefarm.net/bebenko/
Money
Money / AaronPatterson

6次産業化の注意点!!

6次産業化は、農家の所得を上げるための手段ではある。ただ、問題点や注意しておきたい点も多い。ここでは6次産業化を始める前に注意したい点をいくつかあげておこう。

1、補助金を受けるには“時間”がかかる
6次産業化は、政策として推奨されている。補助金も受けられるし、農林水産省でも様々な相談窓口を設けている。(http://www.maff.go.jp/j/shokusan/kikaku/katsuyou.html
ただ、注意しておきたいのは補助金の申請や審査には時間がかかる点だ。手続きに時間がかかって困るという話ではなく、あらかじめ補助金が受けられるまでの時間を考慮しておいてほしいということだ。そうしないと審査期間中に自己資金がなくなる可能性もあるし、タイミングを逃せば予定通り作物を栽培できずに1年を棒に振るかもしれない。補助金を受けるための条件もあるので、予定通りにスタートするためにもスケジュールの確認には念には念を入れたい。

2、投資額が大きくなる可能性もある
6次産業化は、通常の農業だけでなく、加工や販売を行うための投資が必要になる。自己資金があるのならばいいが、融資を受ける場合は借入額が大きくのも覚悟しなければいけない。単純に考えてみても、農業を始める時よりも2倍にも3倍。もしかしたら、それ以上になるかもしれない。あれもこれもと上を見ればキリがない。どこに投資して、どこを削るか。事前に経営感覚を磨いておくことも重要だ。

3、農家?小売?それとも経営者?

6次産業化は、農家が生産から販売までを手掛けるビジネスモデルだ。だから、農家であり、加工業者であり、営業や販売、もちろん経営もおこなう。

ただ、全てを主体的に行うことは不可能だ。生産のみの農家でも自分だけで仕事するのは相当辛い。もし出来たとしても、かなり規模が小さくなってしまうだろう。何から何まで自分でやるわけにはいかない。それが現実だろう。

6次産業化には、割り切りが必要だ。生産から販売までを一括して行うといっても全て自分がやらなければならないわけではない。むしろ、補助金の申請には法人化が必須なので、6次産業化には会社として取り組まなければいけない。組織として作業分担が必要になる。自分は、どこに注力するべきかを見極めなければいけない。

 

Plant in dried cracked mud
Plant in dried cracked mud / Aproximando Ciência e Pessoas

これから始めようと思っている人には、事前の下調べと計画を綿密に行ってほしい。出来る限り多くの事例を調べたり、現場を見学したりして、規模やビジネスモデルなど、自分がイメージする6次産業化と合うか、将来的に自分がイメージしている農業と合うかを検討してから6次産業化を目指してもらいたい。

6次産業化は、まだまだ始まったばかりの取り組みだ。これから沢山の成功事例が出て“農業の切り札”となってくれることを願いたい。

きむらゆうきち

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