全国の農業情報を集積!データベース化で農業生産は変化する?!

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今までにも農業とITを組み合わせた技術はあった。だが、今回取り上げる仕組みで、もしかしたら日本の農業が変わるかもしれない。この取り組みが実現すれば、今まで地域ごとで独自に蓄積していたノウハウが共有できる。技術向上や生産効率化にも一役買うだけでなく、根本から農業を見直す機会になりそうだ。

Japan 1930
Japan 1930 / davecito

日本の農業をデータベース化

2015年3月26日に慶應義塾大学SFC研究所 アグリプラットフォームコンソーシアムが農業ICTと農業情報標準化に向けて、ガイドラインの作成と農業情報流通プラットフォーム構築を推進していくことを発表した。

農業とITの“言語”を合わせるプラットフォーム創出へ

ICTとは、IT技術の総称であり、特に公共サービスの分野において使われる用語である。ほぼ同じ意味を表す言葉にIT(コンピュータやインターネット技術の総称)があるが、ITが経済の分野で使われることが多いのに比べ、ICTは主に公共事業の分野で使われることが多い。(参照:とはサーチ

特に面白いのが、農業に関わる名称や指標を“言語化”するという大規模かつ画期的な取り組みだ。「農業の名称」「農作物の名称」「農薬や肥料の係る問題」など地域によってバラバラになっている名称を整理して、農業のデータベースを集めていく。

 「農作業は地方ごとにそれぞれのやり方があり、作業や手法なども言葉が異なる。これらを統合していくことがまず大事になる。また農作業に必要な環境情報やその取得方法なども多岐にわたっており、これらの指針を作ることが必要となる」(農業とITの“言語”を合わせるプラットフォーム創出へ

農業の根本的な問題をあぶり出す一歩になる可能性大

今まで、ITを農業に活用する取り組みの多くは、人がやっていた仕事を効率化することに特化していたように思う。例えば、webカメラを使った田んぼの監視システムなどは、今まで人間がやっていた作業を機械化して効率化はしている。このような技術は個々の現場では必要とされるが、日本の農業全体を俯瞰するような広がりは難しいように思える。

だが、「農業ICTと農業情報標準化」が挑むのは全国の農業を調べ上げることだ。この取り組みが進めば、今よりも根本的に農業の効率化や省力化が進む可能性がある。特に各地のJAが主導して行ってきた作付け作物の選定や生産技術などは、全国のデータを比較しながら選択できるだろう。個々の農家が能動的に改善できる環境が整えば、農業もっと多様になるだろう。この取り組みが実を結ぶころには、日本の農業を取り巻く環境が劇的に変化しているかもしれない。

きむらゆうきち

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