現代でも通用する!徳川光圀が絶賛した日本最古の農業書「農業全書」

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水戸黄門として知られる徳川光圀が「これ人の世に一日もこれ無かるべからざるの書なり」と絶賛した農業書がある。その本は「農業全書」。江戸時代に出版され、現在でも読むことが出来る日本最古にして、最も多くの日本人に読まれた農業書といっても過言ではない1冊だ。

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書いたのは黒田官兵衛の福岡藩に仕えてていた?!

この本を書いたのは広島(藩)出身の宮崎安貞だ。 25歳のとき家を出て筑前国福岡藩黒田氏に仕えていた。当時の藩主は黒田官兵衛の子孫だった。安貞は30歳を過ぎて隠居し、農耕のかたわら農業技術の改良に努めた。また、農作業の傍ら農業技術や研究や農業指導を行った。

なぜ「農業全書」が書かれたのか?
宮崎安貞がこの本を書いたのは、困窮に陥りがちだった農民を救おうという目的からだった。自ら農業に従事し、諸国を見て歩き40年の歳月を費やして完成させた。宮崎安貞の唯一の本であり、一生をかけて完成させたといっても過言ではない力作だ。

「農業全書」が今でも使える理由
①ほとんどの野菜が網羅されている。
米などの五穀、葉物、山菜、果物、木など当時栽培されていた作物ならほぼ載っている。トマトやレタスなど現代になって日本に入ってきた野菜はないが、逆に江戸時代から残っている野菜なら日本の風土にも根付いているといえるかもしれない。農業全書に載っている野菜を基本にして作付けしていみるのも面白そうだ。

②農薬も化学肥料も使われていない。
もちろん江戸時代だから農薬も化学肥料も使われていない。「農業全書」に載せられている栽培方法は、農家の知恵と経験に基づいた技術だ。

ただ、注意しなければいけないのは宮崎安貞が「農業全書」を書くために調べたのは九州地方。なので、作物の地域特性や作業時期がずれていることがある。実際に作物を育てる際には、自分が住んでいる地域に合わせて多少アレンジする必要がありそうだ。

今でも農業関連の書籍が数多く出版されているが、「農業全書」に匹敵する本はないのではないか?何よりも宮崎安貞が丹念に調べ上げた内容からは農業の栽培技術だけでなく江戸時代の庶民の生活風景も伝わってくる。文体や挿絵はやや古く感じるかもしれないが、ぜひ一読してほしい本だ。

きむらゆうきち

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