新しい農産物流通の仕組み、CSAって知っていますか?

Clagett Farm CSA Week 10 by thebittenword.com

CSA、なかなか聞いたことのない言葉かもしれない。そもそもCSAは、地域支援型農業(CSA:Community Supported Agreculture) の略。アメリカ発祥の新しい農産物流通システムだ。簡単にいうとアメリカ版の地産地消。自分が住んでいたり、勤めている地域の農家と直接やり取りをして、農産物を手に入れる仕組みだ。

CSAの仕組みは、消費者コミュニティーとCSA農場が直接提携する。消費者は、CSAの仕組みが整っている農場や農業団体があれば、そこに加入しても良い。本場アメリカでは1980年代から始められ、2007年の時点で北アメリカだけでも12,549人、少なくとも13,000のCSA農場が活動している。(米国農務省)

CSAのメリットはいくつかある。
まず、生産者にとってのメリット
・売上を安定化できる
・作付けスケジュールを無駄なく組める
・消費者と直接やり取りできる

次に消費者のメリット
・おいしさ、新鮮な野菜が食べられる
・安心安全、生産者がわかる、農法・作り方がわかる
・環境保護・社会貢献などに参加出来る

CSAは生産者にも消費者にもメリットがある。さらに環境面でもメリットがある。CSA農場のほとんどが有機農業に取り組んでいるため、環境面での負荷を考慮している。また、コミュニティーを通して社会貢献活動を行ったり、農場でボランティアを受け入れたりもしている。

CSAで特徴的なのは、料金を前払いすること。作付前に年間費用の約半分を支払う。こうすることによって農家は作付けに必要な肥料や種を仕入れることが出来るし、農家自身の生活費としても活用できる。農作物を売り買いするだけでなく、農家や農業自体を支えていく仕組みがCSAなのだ。

一見、農業の流通方法を革新的に変えるように思われるCSAだが、なぜか日本では定着していない。

なぜ、日本にはCSAの仕組みが定着しないのだろうか?それは、CSAに投資の要素があるからかもしれない。CSAは、消費者にあらかじめ決められた金額を払ってもらうが、その年の収穫量が多ければ多めに野菜がもらえるし、災害等にあってしまえば野菜が届かないこともある。ようするに生産者と消費者は共同体であり、提携者である。ここが通常の売り買いとは最も違う点になる。なので、CSAでは支払いに見合うだけの商品が届くかどうかは、お天道様次第ということになる。

ただ、よく考えてみると農業は天気に左右される産業だ。スーパーには常に野菜が並んでいるが、台風で被害を受けたり、冷夏で収穫量が減る地域もある。収穫量に応じて価格も変動する。CSAでなくても、農業は不安定な産業なのだ。

CSAは、未来の農業を支える仕組みになるかもしれない。TPP交渉の妥結などにより、これから安価な輸入野菜が流通することも考えられる。そうなると安心して食べれられる野菜を確保するのが難しくなる可能性もある。そうなったときこそ、CSAがもつ強みが発揮されるはずだ。

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